マネーフォワード クラウドERPで「Plus」がついている製品は何が違う?

マネーフォワードを検討する際、製品も多く『Plus』が付いている商品があったり無かったり、自社に最適な製品がわからないこともありますよね。
今回は自社に最適な製品を選定できるように『Plus』がある製品や製品内でプランがある製品について解説していきます。
Plusがある製品やプランがある製品一覧
マネーフォワードでは製品によって、上位版となるPlusがある製品や製品内に複数プランのある製品が存在します。

それぞれの主な違いは下記になります。
Plusやプランの主な違い
- Plusがある製品:製品自体が違うため、入替の際はデータ移行や設定が必要となる。
- 製品内にプランがある製品:プランを変更すると機能が増える製品。データ移行や初期設定のやり直しは不要。
- 他社連携プランがある製品:SalesforceとAPI連携する際には別途プランの申込が必要。製品自体は変わらない。
他社連携について、クラウド給与などは専用プランがなく追加費用なしで他社とAP I連携ができますが、クラウド契約・請求書PlusのSalesforce連携についてのみ別途プランを契約する必要があります。
Plusがある製品の具体的な違い
マネーフォワードで『Plus』は上位製品の立ち位置になります。
従業員数や企業規模が大きくなった際は、機能の差分からPlusの製品を検討する必要が出てきます。
一方、〇〇名以上はPlusが必須ということはなく、自社の業務に応じて適切な機能を有している製品を選択できるようになっています。
Plusがついている製品は上位版といえども、Plusが付いていない製品とは別製品となっており、Plusがない製品に+αで機能が追加されているというわけではありません。
具体的には下記のように各製品に機能を分割して活用するイメージになります。

クラウド会計
クラウド会計は簡易的な機能を含み、仕訳登録以外の機能も備わっています。
これらの機能は企業規模が大きくなると機能が足りず、業務対応が難しくなることからそれぞれに上位版の立ち位置で製品が用意されています。
クラウド会計で用意されている簡易的な機能と上位機能を有する製品は下記になっています。
メニュー名・分類 | 機能 | 上位製品 |
---|---|---|
固定資産台帳 | 固定資産の簡易的な台帳管理ができる | クラウド固定資産 |
債務管理 | 振込データの作成ができる | クラウド債務支払 |
会計機能全版 | 仕訳登録・帳簿作成ができる | クラウド会計Plus |
レポート機能 | 簡易的な業績レポートが見れる | ManageBoard2.0 |
それぞれの具体的な違いについてご紹介します。
固定資産台帳→クラウド固定資産
クラウド会計の固定資産台帳は取得価額や耐用年数、償却方法などを登録できる固定資産の簡易的な台帳機能になります。
減価償却仕訳は年次分で生成され、取得時の仕訳は生成されないため別途起票する必要があります。
固定資産件数が少ない・月次の損益管理に影響が少ない場合はクラウド会計の固定資産機能でも対応できるかと思います。
一方、月次で減価償却額を把握する場合や固定資産件数が増えてきて保管場所・異動履歴まで精緻に管理する場合はクラウド固定資産で対応することができます。
クラウド固定資産は上記に加え、写真付きでわかりやすく管理ができ、償却申告書の作成や別表16の作成までボタンひとつでできるようになるため、年初・期初の業務効率化にも寄与します。
固定資産の分割や減損など期中に変更が生じる処理が出てきた場合にもクラウド固定資産を活用することでスムーズな処理が可能になります。
債務管理→クラウド債務支払
クラウド会計では振込データを作成する債務管理機能があります。
取引先ごと支払取引を登録していくことで、FBデータの作成・出金仕訳の登録ができる機能になります。登録は別途手動で行う必要があります。
一方、支払の申請→承認のワークフローは債務管理機能だけでは対応できず、クラウド債務支払で対応します。
クラウド債務支払は他にも請求書のOCR読み取りや電子請求書の自動取込、仕訳自動生成から振込データ作成、支払調書作成までできるため業務効率化にも大きく寄与します。
インターネットバンキングに1件1件振込登録をする必要がなくなる機能ですが、債務支払を活用すると請求書登録・支払登録を一括で行うことができ、さらに便利にお使いいただけます。
会計機能全般→クラウド会計Plus
クラウド会計では「勘定科目」「補助科目」「部門」「取引先」「摘要」「タグ」を活用して帳簿管理ができます。
一方、クラウド会計の取引先はインボイス対応用の項目となっており、取引先ごとの売掛金分析などは別途Excelなどで加工して把握する必要があります。
また、クラウド会計では仕訳の承認・プロジェクト管理などの機能もなく、年間仕訳数上限も10万行となっています。
取引量が多くなってきたり、経営分析を精緻化する、上場準備などで内部統制を充実させるタイミングではクラウド会計Plusを活用することができます。
レポート機能→ManageBoard2.0
クラウド会計のレポート機能は「キャッシュフロー」「収益」「費用」などのレポート見ることができる機能になります。
一方、レポート機能では店舗別損益や自社でみたい指標をカスタマイズして見ることができません。
店舗別や取引先別、プロジェクト別の収支実績・計画を把握したい場合はManageBoard2.0を活用することができます。
ManageBoard2.0は上記に加え、グラフ付きでKPI項目(非財務項目)まで一元管理することができる予算実績管理ツールになっています。
クラウド請求書
クラウド請求書は帳票発行に特化した製品ですが、Plusになると債権管理まで一貫して行うことができます。
一方、クラウド請求書でできていたことがクラウド請求書Plus・クラウド債権管理で完全にできる訳ではありません。
上位版というよりは別製品と捉え、自社の業務にマッチした製品を選ぶことが重要です。

クラウド請求書がマッチする企業
クラウド請求書は見積書・請求書・領収書・納品書を発行できるサービスです。
紙での作成・郵送を解消することができ、見積書→請求書などの転用もワンクリックでできるようになります。
案件管理システムがまだ不要な企業や単に請求書を発行できれば足りる企業によくマッチします。
また、KintoneやZOHO、マツリカなどのCRMとはAPI連携できるため、利用している企業はよくマッチします。
クラウド請求書Plusがマッチする企業
月額料金制や請求から入金管理まで一貫して行いたい企業にマッチします。
また、案件・請求情報管理をSalesforceで行なっている・これから行う予定の企業にもよくマッチします。
請求書の承認フローも実装されているため、請求書を承認後に送付したい会社も請求書Plusがおすすめです。
クラウド債権管理がマッチする企業
クラウド債権管理は請求情報と入金情報を自動突合し、入金消込業務を半自動化できる製品になります。
請求・入金件数の多い企業や請求に対する入金が複雑な企業、販売管理・請求システムは入替できないが入金作業を効率化したい企業にはよくマッチします。
マネーフォワードケッサイがマッチする企業
マネーフォワードケッサイはマネーフォワードの関連会社が提供する請求領域のBPOサービスです。
与信管理・請求業務・入金管理業務を丸ごと外注したい企業におすすめのサービスになります。
Plusでの一番の違い
ここまでPlusの付く製品と付かない製品の機能差分について紹介してきました。
ご紹介した部分以外で共通して1点大きな違いは、Plusが付いている製品は権限設定がカスタムで詳細まで行えるという点になります。
Plusは従業員や企業規模がある程度以上の企業を想定しているため、ワークフロー機能や権限設定機能が充実しています。
内部統制を充実させ、安定的な組織運用を目指す場合はPlusの検討が必須となってきます。
まとめ
Plusが付いている製品とプランのある製品についてご紹介しました。
自社の運用にはどのプラン・どの製品が最適かなど自社で検討するのも難しいこともあるかと思います。
当社では現状業務のヒアリングから運用案のご提案、最適なプラン選定と導入代行・フォローまで一貫してご案内させていただいています。
マネーフォワードのご検討でお困りの際は、下記のボタンからお気軽に無料相談をご活用ください。