ホームページへのアクセスが減ったと感じたら最初に考えるべきこと

ある日、Googleアナリティクスを開いて「ホームページのアクセス数が急に落ちてる……」と気づいたことはありませんか?
集客に欠かせないWEBサイトのアクセスが減ると、不安になるのは当然です。
ですがその原因は、SEOだけでなく、意外なところにも隠れていることがあります。
本記事では、アクセス減少時に確認すべき動線、分析の視点、そしてSEO以外の要因も含めた総合的な改善アプローチを解説します。
HPの閲覧数が減ったときに見直す“アクセス動線”とは?
まず最初に見るべきは「どこからのアクセスが減ったのか?」という視点です。
ホームページへの流入経路は主に以下のように分かれます

- 広告経由(Google広告、SNS広告、新聞広告、チラシなど)
- SNS経由(Instagram、Facebookなどのリンク)
- SEO経由(自然検索:直接検索/間接検索)
- MEO経由(Googleマップ検索)
- AI検索経由(ChatGPTやBing Copilotの参照リンクなど)
近年、ユーザーの検索手段は多様化し、「検索して上位に出ればOK」という時代は終わりを迎えています。
特にAI検索が普及し始めたことで、従来のSEO経由アクセスが最大34%減少したという調査結果もあります
(※参考:https://searchengineland.com/google-search-traffic-decline-430193 )
つまり、SEOだけに頼った集客構造から、SNS・MEO・広告・AIなど複数チャネルを活用したクロスメディア対応が求められているのです。
アクセスが減った理由は?数字と時系列で原因を特定する
次にやるべきは、データを見て“いつ・どのチャネルで”アクセスが落ちたのかを把握することです。
- Googleアナリティクスで「流入チャネル別」の数値を確認
- 特に自然検索(Organic Search)と参照元(Referral)、SNS(Social)の動きを比較
※具体的な分析方法はこちらの記事で詳しく解説しています
また、比較対象の設定にも注意が必要です。
- 対前月比:季節要因や一時的なキャンペーンの有無が影響する
- 対前年比:中長期的な推移を把握しやすい
多くの業種では季節ごとに繁忙期と閑散期があります。
対前月比で比較していると、元々市場の大きな動きが要因にも関わらず、ホームページに原因を求めてしまい間違った対策をしてしまうことへつながってしまいます。
対前年比で比較する際にはたとえば、前年はチラシ広告を出していて今年はやっていない、SNS投稿頻度が落ちている、など外部要因の差分も見逃せません。
アクセス減少の原因が分かった/分からなかった時の対処法
明確な原因が見つかった場合
「去年はInstagramから月500件来ていたが、今年はゼロ」など、明確な差異が見つかった場合は、そのチャネルの投稿・広告などを復活させることで改善できる可能性があります。
オンラインの対策だけではなく、チラシを配った・ 展示会に出展したなどオフラインの対策でも認知が広がり、アクセスに繋がった可能性もあります。
実施した施作を洗い出しておきましょう。
原因が不明瞭な場合
明確な原因が見えなかった場合は、以下のような“構造的な問題”が潜んでいる可能性があります
- ホームページのデザインや構造が古く、アクセスしてもらえなかったり、離脱率が高くなっている
- Googleのアルゴリズム変動で順位が下がっている(コアアップデートなど)
- そもそも狙っていたキーワードの検索ボリュームが下がっている(例:コロナ禍明けの需要減)
こういった場合は、サイト全体の構造やコンテンツを見直すタイミングと捉えるのが得策です。
SEOだけじゃない!実は多い“クロスメディア流入の減少”
実は、多くの中小企業のホームページでは「直接検索」以外の流入が極端に少ないケースが少なくありません。
つまり、Googleで「会社名」や「屋号」を検索してきている人ばかりで、新規のユーザーに出会えていないという状態です。
これは、SEOが弱いというよりも
- SNSやMEO、広告など他のメディアからの導線が整っていない
- ホームページのディレクトリ構造(=サイト設計)が甘く、検索キーワードからの“間接検索流入”がほぼ発生していない
という“集客導線全体の設計不全”が原因であることが多いです。
ホームページのアクセスが減った時こそ戦略のアップデートを
情報社会の変化は日々加速しています。
検索方法も、閲覧デバイスも、ユーザーの行動も、数年前とはまったく違います。
ホームページが集客に使える“武器”であり続けるためには
- 数字から冷静に現状を分析する
- SEOだけでなくクロスメディアのバランスを見直す
- ホームページそのものの構造(ディレクトリ設計や回遊設計)を最適化する
という3つの視点が必要です。
次の記事では、「そもそもなぜ間接検索からの流入が少ないのか?」という根本課題について、ホームページのディレクトリ構造と間接検索の関係を掘り下げて解説していきます。